世界で広がるステム教育の波。きっかけをつかめば、楽しみながら学べますよ。
雑誌やWEBなどでお馴染みの“家電王”こと中村剛さん(東京電力エナジーパートナー)のナビで、暮らしの常識をアップデートする人気コーナー。
今回は、どこよりもわかりやすくSTEM(ステム)教育のファーストステップを解説する特別回です!
21世紀のスタンダード!? STEM(ステム)教育とは
アリススタイル(以下ア)今日は、わかりやすい解説に定評のある家電王が、独自視点で「STEM(ステム)教育」についてレクチャーしてくれるということで……期待してます(笑)
中村(以下中)頑張ります(笑)
では、まず「STEM(ステム)教育とはなにか?」というところから。STEMというのは、
S:Science
T:Technology
E:Engineering
M:Mathematics
科学・技術・工学・数学、4つの分野の頭文字をとった言葉です。STEM教育は、この4つの学問について理解し、それに基づく思考力・発想力を伸ばすための教育モデルです。
(中)科学技術を支える人材育成のため、2000年代にアメリカで広く提唱され、いまや世界中で実施されています。日本ではだいぶ遅れて、2020年度から学校教育にプログラミング教育が導入されました。
(ア)ふむふむ。その、STEM教育をすると、何がいいんでしょうか?
(中)ざっくりいうと、「プログラミング的思考が身につく」ということですね。
(ア)……プログラマーになるための教育ってことですか??
(中)もちろんエンジニア育成の狙いもありますが、効果はそれだけにとどまりません。ある目的に向かって、「そこに到達するためには何が必要なのか?」「どんな順序で進めていけばよいのか?」を、論理的に検討することができるようになります。自分で考える力、問題を解決する柔軟性も身に付きます。
(ア)えーと……(汗)
(中)ここからは、楽しみながらSTEM教育に親しめる具体的な製品をからめてご説明しますね。
(ア)お願いします!(笑)
好奇心を刺激する! ユカイ工学「kurikit」(クリキット)シリーズ
(中)「科学・技術・工学・数学の勉強をしましょう」とこどもに言っても、あまり興味を持ってもらえないかもしれません。しかし「好きなように動かせるロボットを自分でつくってみましょう」と言われたらどうでしょうか?
(ア)めちゃくちゃ食いつくと思います。
(中)はい(笑) そういったわけで、ロボット制作はSTEM教育のカリキュラムとしてポピュラーです。
以前ペットテックの話題でご紹介したロボティクスベンチャー「ユカイ工学」が教育事業としてリリースした「kurikit」(クリキット)シリーズは、親しみやすさ・お値段・コンセプトともに、ご家庭でのSTEM教育の入り口にオススメですよ。
▲ ユカイ工学「ユカイなぼうけんクラフトキット」(2,970円 税込)
(ア)手作り! って感じですね。
(中)手作りですから(笑) ロボットのボディとなる同梱パーツはストロー・輪ゴムのみと非常に素朴で、電池駆動のモーターと組み合わせるだけなので作業としてはかんたんです。
しかし、ストローで作る脚パーツのかたち次第で、動き方は大きく変わります。おうちにある段ボールや空き箱などと組み合わせれば、ちいさいお子さんでも自分だけのロボットを自分の手で作れるわけです。
▲ 親子で楽しみながら、自由な発想と独創性をやしなう
(ア)ちいさい子は夢中になりそう。
(中)遊び感覚で作りながら、きっと「どうしたらまっすぐに歩くかな?」とか「反対向きに進ませるにはどうしたらいいかな?」とか、自分の理想通りに動かすために何を修正すればよいか考えるかと思います。
(ア)うんうん。ストローの長さと角度をそろえるとか、モーターの配線を変えるとか……?
(中)それこそが、「目的に到達するためには何が必要なのか?」「どんな順序で進めていけばよいのか?」という、プログラミング的思考そのものです。数学的な発想と工学的な発想、両方を組み合わせたものでもありますよね。ものづくりへの関心も引き出せます。
(ア)なるほどー。
「STEM」は、むずかしくない
(中)ユカイ工学はこのほかにも、実際にプログラムを組んでロボットを動かせるキットもリリースしています。こどもの年齢や適性に合わせてステップアップしていけるので、苦手意識を抱いたり飽きたりしにくいのも「kurikit」(クリキット)シリーズの良い点かと。
▲ プログラミングで動きを指定できる「ココロキット+」(4,950円 税込)による作品
(ア)なんだか楽しそう……私もやってみたくなっちゃいました(笑)
(中)大人も好奇心を刺激されますよね。幼少期にこういった部分から触れることができれば、その後STEM教育がカバーする分野に接するときも、抵抗感がすくないんじゃないかと思います。
(ア)うんうん!
★★★
家電王のナビでお届けしたSTEM教育入門編。次週も引き続き、わかりやすさ満点で掘り下げていきます。お楽しみに!
★★★
中村剛:
東京電力エナジーパートナー株式会社 勤務
2002年に『TVチャンピオン』スーパー家電通選手権で優勝し、銀座にて体験型ショールーム「くらしのラボ」の開設と運営に従事。
2020年5月現在“家電王”として動画マガジン『くらしのラボ』をFacebookとYouTubeで毎週配信している他、テレビや雑誌、新聞などの様々なメディアで暮らしに役立つ情報発信をしている。無類のネコ好き!
※FacebookとYouTubeにて「くらしのラボ」で検索して下さい。
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